みなさんこんにちは!今回はオープンソースのテクスチャマップ作成ソフトAwesomeBumpの使い方を勉強してみたいと思います。
単一の画像ファイルから、3DCGのマテリアルで使用する各種テクスチャマップを生成する事の出来る、 オープンソースのソフトです。詳しくはCGニュース&ツール情報サイト”毎日更新!2D/3DCG・VR・ツール・ニュース情報サイト!3D人-3dnchu- “さんで詳しく紹介されています。
まずはマテリアルの素材となる画像を用意しましょう。今回はテクスチャ画像や3Dモデル素材の総合サイトtextures.com の素材を使用します。
textures.comの素材を使用するにはアカウント登録が必要です。また、無料アカウントはダウンロード可能な素材や一日のダウンロード回数に制限があります。
念のため、textures.comの素材の利用規約をチェックしておきましょう。
textures.comの使用許諾ページ の一部を日本語翻訳で確認してみました。
あなたは多くの種類のプロジェクトに写真を使用することができ、3Dモデルと組み合わせて販売することさえできます。ただし、写真を「テクスチャ」、テクスチャパック、素材、クリップアート、または当社のウェブサイトと競合するその他の製品として転売または譲渡することはできません。
textures.comではアカウントログインしなくても毎日フリーダウンロードできる素材が提供されています。今回はこちらを使用します。
素材画像が用意出来たのでAwesomeBumpを使って画像の作成に入りましょう。
AwesomeBumpはこちらからダウンロードできます。
ダウンロードしたAwesomeBumpはZIPファイルを解凍したフォルダ内のファイル”AwesomeBump.exe”または”AwesomeBumpGL330.exe”を実行すればOKです。ソフトを立ち上げるとこのような画面になります。画像拡大
メニューのフォントサイズが小さいので設定ファイル””を修正してフォントサイズを大きくしました。解凍したフォルダ”AwesomeBumpV5.0Bin32x64Win7″ > Configs > gui.ini の一行目”font_size = 14″に変更しました。画像拡大
中央のビューが3Dビューで右側が画像ビューになっています。3Dビュー操作はマウス左ドラッグで視点回転、ホイールでズーム、右ドラッグで視点の水平垂直移動ができます。
それでは、画像をインポートしてみましょう。textures.comからダウンロードした日替わり素材”ConcreteWornPaint0112″は5000×2500ピクセルでサイズも大きく横長だったため、正方形サイズに調整しました。
画面左側の設定ビューの上部にある矢印のあるアイコンをクリック。画像を指定してインポートするとビューが更新されます。画像拡大
マップを見やすいように3Dビューの境界線をドラッグしてサイズを調整、3Dビューの上部にあるマップ表示切り替えで[diffuse image]以外をオフにしました。画像拡大
AwesomeBumpにインポートした画像のディフューズマップ”diffuse image”から法線マップ”normal image”とハイトマップ”height image”を生成することができます。
ところで法線マップとハイトマップの違いはなんでしょうか?分かりやすい解説がUnityの公式マニュアルにありました。
Unity – マニュアル_ ハイトマップ
ハイトマップは通常、法線マップとあわせて使用され、テクスチャマップで大きな凸凹や突起を描画しなくてはいけないモデル表面に、ディティールを追加するために使われます。法線マッピングがテクスチャ表面を通過してくる光に変更を加えるだけなのに対し、視差・ハイトマッピングは一歩進んで、サーフェイスレベルでのオクルージョンエフェクトの類を実現するために、目に見えるテクスチャ表面の領域を実際にずらします。これは、近方(カメラ正対側)では、はっきりとした凹凸が誇張されて現れ、遠方(カメラ反対側)では省かれて、視界から消えたように見えるという事です。
左:マップ無し / 中央:法線マップのみ / 右:法線、ハイトマップ有り
AwesomeBumpの画面左側の設定ビュー:Diffuse to Others > Enable previewのチェックを入れます。3Dビューと画像ビューの表示が変化します。画像ビューには法線マップのプレビューが表示されています。画像拡大
とりあえず、設定ビューの下に表示された[Convert]ボタンをクリックしてマップ画像を生成しましょう。
3Dビューの表示が、生成された各種マップ画像に更新されます。画像拡大
画面左端のツールバーでマップボタンをクリックすると生成されたマップを確認することができます。画像を一覧にしてみました。
上段左:法線マップ / 中央:スペキュラーマップ /右:ハイトマップ
下段左:オクルージョンマップ / 中央:ラフネスマップ / 右:メタリックマップ
後はそれぞれマップごとに設定ビューでパラメータを調整します。今回の素材の場合、法線マップの凹凸が反対になっているので、Normal stepの値を[-2]に設定しました。画像拡大
3Dビューは左上にある[3D settings]ボタンをクリックすると、表示する3Dモデルや背景画像を変更することができます。マップのパラメータ調整の際、色々なコンディションで確認することができますね。画像拡大
マップのパラメータ調整が終わったら設定ビューの右上にある矢印のあるアイコンをクリックして画像を保存すれば完了です。